不妊治療の助成金、今の制度はどうなっているの?

まず現状を整理します。2022年4月に体外受精・顕微授精が保険適用になったことで、国が主体だった「特定不妊治療費助成制度(旧制度)」は終了しました。代わりに現在は各自治体が独自の助成制度を設けています。

たとえば東京都は2026年4月から制度を大幅拡充し、これまで対象外だった保険診療の自己負担分(3割)にも助成を適用する方向で動いています。予算規模は前年度比約4.7倍の56億円とのこと(2026年4月時点・各報道より)。

一方で自治体によって内容は全然違います。私が住んでいた自治体では「先進医療費のみ助成」だった時期もあれば、隣の市では追加上乗せがあったり。この「自治体格差」が不妊治療の助成でもっともやっかいな部分でした。

[写真:自治体の広報やパンフレットを広げてチェックしている手元]

私が実際に申請した流れ(体外受精2〜3回目のとき)

私が初めてちゃんと申請できたのは採卵2回目のあとでした。それまでの1回目は「申請できることを治療終了後に知った」「書類の締め切りを過ぎていた」という2重のミスで逃してしまいました(いまでも悔しい)。

2回目以降は以下の流れで動きました:

①治療開始前に自治体の窓口またはHPで制度を確認する。「〇〇市 不妊治療 助成金」で検索してトップに出てくる自治体公式ページを必ず見ました。対象となる治療の種類、年齢制限、所得制限、申請期間を事前にメモ。

②治療終了後すぐにクリニックへ証明書の依頼をする。「特定不妊治療費助成事業受診等証明書」の記入をクリニックに依頼します。これ、作成に2週間前後かかるのが普通で、年度末(2月〜3月)は1ヶ月以上かかることもありました。治療が終わったらすぐ依頼するのが鉄則です。

③自治体窓口に書類一式を持参する。私の自治体では以下の書類が必要でした。

  • 申請書(窓口でもらうか、HPからダウンロード)
  • クリニックが作成した証明書
  • 領収書のコピー(複数回分まとめて申請できる場合も)
  • 戸籍謄本(夫婦双方の続柄確認)
  • 振込先の通帳

書類をそろえるのに思いのほか時間がかかりました。特に戸籍謄本は本籍が遠い方は郵便請求になるので、余裕を持って動いた方がいいです。

[写真:クリニックの受付で書類を受け取っているシーン。笑顔のスタッフ]

先進医療の助成はどうだった?

私が受けた治療の中に「タイムラプス培養」という先進医療がありました。保険適用外だけど、保険診療と併用できる技術として認められているものです。

この先進医療費の部分は、各自治体の助成対象になっていることが多く、私の場合は1回の申請で3〜5万円が戻ってきた記憶があります。ただ金額は自治体によって上限が異なります。「先進医療費 助成 ◯◯市」で調べると出てくるので、必ず確認してみてください。

あと、治療が終わっても「保険診療の自己負担分も助成対象になっていた」というケースが今後は増えそうです(2026年4月以降の制度拡充の流れを受けて)。昔より手厚くなっているので、今治療中の方は改めてお住まいの自治体の制度をチェックしてほしいです。

[写真:体外受精の説明書類とクリニックでのカウンセリングノート]

5年間の治療を振り返って、助成金で戻ってきた総額は?

体外受精5年間でかかった総費用については体外受精費用の全公開記事に書いていますが、助成金として受け取ったのはざっくりトータル30〜40万円くらいになりました。

1回あたり数万円〜10万円台というイメージで、申請の手間と比べたら絶対に申請した方が得です。ただ、前述のとおり「書類準備に時間がかかる」「申請期限がある」という罠があるので、治療が終わったら一番先にやることとして動くことをおすすめします。

費用面でもっと深く知りたい方はこちらの記事もどうぞ → 体外受精の費用を全部公開

不妊治療を始めたころの話はこちら → はじめましてのプロフィール記事

[写真:不妊治療のお会計領収書の束とメモ帳。「総額◯◯万円」と手書きでまとめているイメージ]

申請で失敗しないために、一番伝えたいこと

一つだけ挙げるなら「治療終了後すぐにクリニックへ証明書依頼を出す」です。これが遅れると書類が間に合わなくなって申請期限を逃します。私が最初に申請を逃したのは完全にこれでした。

あと、制度が変わるスピードが速いです。2026年現在も各自治体が追加拡充の動きを見せているので、1〜2年前の情報はもう古い可能性があります。自治体の公式HPか電話で確認するのが最確実です。