夫の出張前日の夜:「3日間、どうやって乗り切ろう」
「月曜から水曜まで東京出張になった」と夫から告げられたのが、双子が生後3ヶ月になったばかりの頃でした。
うちは授乳で夫婦交代制をとっていて、夜中は2時担当と5時担当に分かれていました。夫がいないと、2時も5時も私がやることになる。昼間の授乳・おむつ替え・沐浴も全部1人でやる。しかも双子は1人でも大変なのに2人いる。
夫が荷造りしながら「大丈夫?」と聞いてくれましたが、そのとき私は「大丈夫」と答えました。答えるしかなかったというか、「大丈夫じゃない」と言ったところで出張をキャンセルできるわけじゃないし、とにかくやるしかなかった。
前日の夜、ミルクを4缶・おむつを80枚ストックして、液体ミルクを10本冷蔵庫に並べて、双子2人を早めに寝かせて、私も22時に床についた。「起きられるうちに眠れ」というモードでした。
双子ワンオペの1日:リアルなタイムスケジュール
月曜日の実際のスケジュールを書きます。これが「双子3ヶ月のワンオペの1日」です。
2:00 兄が泣く→ミルク(100ml)→寝かしつけ15分
2:30 弟も泣く→ミルク(100ml)→寝かしつけ10分
3:00 うとうとする
5:00 兄が泣く→ミルク→おむつ替え→寝かしつけ
5:40 弟も泣く→ミルク→おむつ替え→寝かしつけ
6:30 自分が起床。哺乳瓶を洗う・授乳準備
7:00 朝の授乳(2人同時、授乳クッション使用)→おむつ替え2人分
7:30 自分の朝食(食パンをトースターに入れただけ)
8:00 双子の1人が再び泣く→抱っこしながら洗濯機を回す
8:30 2人ともバウンサーで少し落ち着く→哺乳瓶消毒・洗い物
9:00 双子2人をごろんと寝かせて、自分がシャワー(5分で終わらせる)
9:30 昼寝のタイミングに合わせて寝かしつけ
10:00 2人が寝た!→自分も横になる(「寝る」ではなく「横になる」が精一杯)
11:00 兄が起きる→弟も連鎖して起きる
11:30 授乳・おむつ
12:00 昼食(コンビニのパン。電子レンジを使う時間も惜しい)
13:00 2人を抱っこ紐(2本使い)でスーパーへ
14:00 帰宅→ぐったり。2人を床のマットに寝かせてソファで横になる
15:00 授乳・おむつ
16:00 沐浴(1人ずつ順番に、計40分かかる)
17:00 泣き声が止まらない「黄昏泣き」タイム。抱っこでひたすら揺れる
18:30 2人がようやく落ち着く→自分の夕食(インスタントカレー)
19:00 夜の授乳(2人同時)→寝かしつけ開始
20:30 2人が寝た。洗い物・翌日のミルク準備
21:30 就寝(2時の授乳まで約4時間しかない)
これを3日間繰り返しました。文字に起こすとまだマシに見えるんですが、実際は「次の授乳まで何分ある?」「おむつはいつ替えた?」を頭の中で常に計算しながら動いている、という状態が続きます。考える余裕もないのに考え続けないといけない感じ。
限界を感じた瞬間
火曜日の夜中2時ごろ、兄のミルクを作っていたら弟も同時に泣き出しました。ミルクを作る片手に哺乳瓶を持ちながら「ちょっと待ってて」と言いながらキッチンに立っていたら、なんか急に涙が出てきた。
泣いているのは子どもたちで、私が泣く理由は特にない、でも涙が止まらなくなって。「これが限界ってやつか」と思いながら、泣きながら哺乳瓶を持ってリビングに戻りました。
あのとき、助けを求める相手がいなかったというのが正直きつかったです。深夜2時に実家や友人に電話するわけにもいかない。夫に電話しても出張先から何かしてもらえるわけじゃない。とにかく自分でやるしかない、という閉塞感がひどかったです。
それでも乗り越えられた理由:「完璧をやめた」から
3日間を乗り切れたのは、途中から「完璧な育児をしようとするのをやめた」からだと思います。
具体的には「沐浴を1日おきにした」。生後3ヶ月の赤ちゃんが毎日お風呂に入らなくても死なない(笑)。毎日40分かけて2人を入れるのが無理なら、1日は拭くだけにした。
「部屋が散らかっていてもいい」も大きかった。洗濯物が畳まれていなくても、おもちゃが転がっていても、今は関係ない。片付けに使う体力は全部授乳と寝かしつけに使う。
「食事はデリバリーと冷凍食品」に割り切った。Ubereatsを使うのが贅沢に感じる気持ちがあったんですが、このときは「自分が倒れるほうが損失大きい」と思ってためらわず使いました。
あと、双子育児グッズが揃っていたことも大きかった。ビョルンとエルゴの2本抱っこ紐があったからスーパーに行けた。ミルクウォーマーがあったから夜中の授乳が少し楽だった。バウンサーがあったからシャワーに入れた。育児グッズへの投資は、ワンオペ育児の直接的な命綱になると実感した出来事でした。
双子育児グッズの全体的な準備については双子育児の必需品リスト完全版にまとめているので、これから出産を迎える方は参考にしてみてください。
夫が帰ってきたとき
水曜日の夜、夫が出張から帰ってきたとき、私はソファで半分寝ていました。夫が「お疲れさま、大丈夫だった?」と言ったとき、今度は感情をコントロールできなくて、またわんわん泣いてしまいました。
夫は何もしていないのに「なんで帰ってきただけで泣くんだ?」って感じだったと思うんですが(笑)、それだけ3日間でたまったものがあったんだなと後から思いました。
そのあと夫と話し合って、「出張が重なるときは事前に実家にヘルプを頼む」「万が一のときにすぐ帰れる出張のみ受ける」「有給のバッファを確保する」という取り決めを作りました。ワンオペは1日くらいなら何とかなるけど、複数日が続くと体力よりも精神的な消耗が限界になる、ということが体でよくわかりました。
双子ワンオペを続けるための仕組み化
あの3日間のあと、「次もワンオペになったとき用の準備」を整えました。経験から学んだことをシステムに変えた感じです。
まず常備ストックの基準を決めた。ミルク3缶・おむつ80枚・液体ミルク10本が切れる前に補充する。これを当たり前にしておくと、急なワンオペになったときに「買いに行く」という選択肢が消えてその分楽になります。
次に「頼める人リスト」を作った。実家の母・義母・近くに住む双子ママ友・ファミリーサポートの担当者──名前と連絡先と「何を頼めるか」を書き出した。緊急時に「誰に連絡すれば…」と考える余裕はないので、リストが先にあると少し安心できます。
最後に夫婦のコミュニケーションを変えた。「大丈夫?」「大丈夫」という会話をやめて、「疲労度を10段階で報告する」ルールにしました。7以上だったら夫はその日のできることを最優先で切り上げる、という約束。言語化が難しいしんどさを、数字で伝えられるようにしたことで、夫も動きやすくなった気がします。
ブログを始めた経緯や我が家の双子育児の全体像については最初の自己紹介記事にも書いているので、初めて読んでくださる方はそちらもどうぞ。
ワンオペは「乗り越えた」というより「慣れた」という感覚に近いです。最初の3日間のような感情の揺れは少しずつ落ち着いてきて、今は「ツール・リスト・夫婦の約束」という仕組みがあれば何とかなる、という実感がようやく持てるようになりました。